電場と電位がなるほど納得!3次元でグルグル回してみよう(高校物理)
あなたは電場と電位をイメージできますか?
電場と電位がよくわからない!そんな相談をよく受けます。
たしかに漢字の字面だけをみていると、同じ「電」がつくし、片方は場、片方は位で、
なんだろこれは?となるわけです。
「位」は位置だよ、「場」は空間だよ。
と説明は簡単にはできますが、やっぱりなっとくいきませんよね。
では実際に描いてみればいいんです。そしていろいろな角度から見渡せばいい。
例えば、次のようにx-y平面に2つのプラスの等量の電荷をもつ粒子をおいたとします。
このとき中心の原点の電場はどうなると思いますか?
ちょっと考えてみてください。
答えは、なんと「ゼロ」なんですね。
これがわかりましたか?
わからない方は次の動画を御覧ください。
いかがでしたか?これはGrapherという動画ソフトで作りました。
macをお使いなら標準でインストールされています。
詳しくはこちらを御覧ください。
まずは3次元グラフを選びます。
縦軸がz軸なのですが、これが電位、つまり高さを示します。
点電荷が作る電位の数式を覚えていますか?それを3次元バージョンに拡張して使ってみましょう。
数式はこんな感じです。
クーロン定数kは1にしました。また電気量Qについても1にしました。
このように大雑把な形が見たい場合は、定数はすべて1にしてしまってもいいんですね。
物理はこのようなざっくり思考が大切です。
そしてリターンキーを押します。すると、
じゃーん!できました。これがプラスの電荷が作り電位の形です。上から眺めると、
じゃじゃーん、これが上から見た図です。等電位面がきれいですね〜。完全に円になっていて、
また中心の方が密になっています。等電位面はこのように等高線と同じようなもので、
電位の傾きが急である中心付近で細かくなります。
電場とは電位の傾きに相当します。つまり等高線が密=電場が大きいということを示しているんですね。
ついでに、負の電荷もおいてみましょう。
数式はこのようにマイナスをつけるだけです。簡単ですね。
様子をみると、ババーン!
このように下向きに伸びた穴ができあがります。負の電荷が作る電位は穴ができるんですね!面白い。
おっと話が脇道にそれました。それでは問題の+の電荷を2つおいて、足しあわせてみましょう。
こんな数式です。(x−1)と(x+1)によって、電荷の位置がずれます。
それでは描いてみましょう。ドンデンドンデンドンデーン!
二子山古墳ができあがりました。横からみてみましょう。
こんな感じです。きれいですね〜。中心をみてください。傾きはどうですか?そう、原点0のところは傾きがありませんよね。
試しに上からもみてみましょう。
上からみると、ちょうど等高線が原点ではあまり横切っていないことがわかります。
傾いていないから等高線も集まってこないというわけですね。
ちなみに中心にある黒いマルはV軸のマルなので気にしないでくださいね。
いかがでしたか?電場と電位、わかりましたか?
このようなソフトはwindowsでもiPadでもありますので、お手持ちの端末で
いろいろいじってみるといいと思います。
数式から立体図ができるだけで、たのしいですよね!
おすすめは、波の式。
波の式も3次元ですよ!y、x、tです。
これを描いたらどんな図ができるのか!?
どきどきわくわくですね。ぜひやってみてください。
目の前に波が現れます。
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